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公正証書遺言作成のポイント

1.公正証書遺言のメリット


 @自筆証書遺言は要件が不備の場合は無効となり、又保管方法の問題や発見後に家庭裁判所の検印を受ける必要がある。

 A公正証書遺言は費用がかかるが、その方式は厳格であり、紛失・改変のおそれがなく、文字が書けない人でも作成可能で、記入の仕方によって相続人全員の押印がなくても不動産登記や預貯金等の名義変更が可能となる。


2.遺言はいつでも取り消しができ、 又何回も作成することができ、最後に作成した遺言が優先する。


3.遺留分に配慮した内容の遺言書がベターである。(遺留分に反する遺言でも無効でないが紛争防止の為)
 遺言で、例えば全財産を長男に相続させるという指定があっても、他の相続人には最小限度残してもらえる部分を法律で定めている。これを遺留分といい、この遺留分の権利は、一般的な場合は、法定相続人×2分の1、父母などの直系尊族だけが相続人であるときは、法定相続分×3分の1、ただし兄弟姉妹には遺留分はない。

 この遺留分は、その権利を侵害された者が、遺留分減殺請求権の提訴をしなければ、取戻しをすることはできない。又、遺留分を侵害されたことを知った時から1年、あるいは相続開始の時から10年を過ぎると時効で消滅する。


4.遺留分の侵害を事前に防止し、長男に事業の維持や継承をしたい場合

 第○条  長男○○が第○条記載の財産を相続したときは、その代償として、次の義務を負担すること。

1、遺言者の妻○○を扶養し、かつ生涯その面倒をみること。

2、次男○○及び長女○○に代償金○万円をそれぞれ支払うこと。


5.相続人に遺言する場合は「相続させる」と記入する

 相続人以外の場合は「遺贈する」となり、相続人等に「遺贈する」とした場合は、次の利点がなくなる。

  @不動産を与えられた者は、単独で所有権移転登記が可能
  A農地の場合、農業委員会の許可は不要
  B借地権や借家権の場合、賃貸人の承諾は不要


6.その他 (折角作成した遺言書が、財産をもらう人が先に死亡した等の理由で無効になったり、相続の名義変更で相続人全員の実印の押印が必要となる遺言書では、遺産分割でもめた場合は効果がないことになるので、次のポイントについても考慮しなければならない。詳細については、当事務所にご相談して下さい。)

 (1)一切の財産を記入する
 (2)財産の内容は、明確な場合は個別に記入する(特定遺贈)
 (3)包括遺贈の場合の注意点
 (4)遺言執行者を指定する
 (5)遺言執行者の権限を明記しておく
 (6)誰を遺言執行者にするか
 (7)遺言執行者が遺言者より先に死亡した場合の対応策
 (8)遺言者より受遺者が先に死亡した場合の対応策
 (9)債務の承継を特定の者に指定する
 (10)祭祀主宰者の指定をする場合
 (11)共同遺言の禁止
 (12)遺言書に遺言者の心情等遺言事項以外の内容を記入する場合
 (13)遺言者が重病で入院している場合
     @公証人役場へ出頭できない場合
     A遺言能力が後で問題になるおそれがある場合
     B遺言者が印鑑登録できない場合
 (14)証人2名以上必要
  証人になれない人
     @未成年者や禁治産者
     A推定相続人・受遺者並びにその配偶者及び直系血族
     B署名できない人
 (15)遺言作成に必要な書類
   @遺言者
        ・印鑑証明書1通
        ・戸籍謄本(遺言者と相続人との続柄がわかるもの)1通
        ・不動産の登記簿謄本や固定資産税評価証明書
        ・その他財産の明細のわかるもの
   A財産をもらう人
        ・住民票1通(もらう人が相続人の場合は不要)
   B証人
        ・住民票又は運転免許書等
   C作成当日に必要なもの
        1、印鑑  遺言者―実印  証人(2名)−認印
        2、公証人手数料(現金)
 (16)遺言の取り消し又は遺言の書き換え
 (17)遺言書の保管(原本、正本、謄本)


 
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